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食堂好き  消えた~8

なくなってしまった「キッチン遊々」は、食堂っぽかった。
それもなんか公共の食堂。
半分給食に近いような。

それはどうしてかというと、妙に栄養バランスがいいのです。
定食にけんちん汁がつくんだよね。
そして、つけあわせの野菜もたっぷり。
サイドオーダーにも、納豆、とろろ、冷や奴、めかぶ、といったヘルシーなメニューが100円前後で並ぶのです。

それでいて、ボリュームもしっかり。
日替わりは、ハンバーグと海老フライとか。そこにまぐろの漬け丼がつく、みたいな。
(正確には覚えていないけれども、洋風のお皿と丼のメニューはときどきあった)。
それで780円くらいだった。

そして、もちろん、いちばん強調されるべきは、揚げ物の油がいつもいい、ということ。
ものすごく律儀な人が作っているな、と思ったもの。
油を思い切りよく変えるというのは、ものすごく原価がかかると思うんだ。
どこまでケチるかという線引きが難しい。
だけどこの店はたぶんすごく大胆かつ潔癖に変えていたと思う。

だから、安くて満足感とおいしさがあり、店はいつも混んでいた。
だから、客が入らなくて閉店したわけじゃあない。

だとすると、価格設定が安過ぎて無理をしていたんじゃないかと思ってしまう。
安い分を長時間労働で補って身体を壊したのでなければいいけれども。

そんなふうに思ってしまうほど、まじめなお店だった。

内装も本当に質実な食堂感覚の小さな店だった。

いま『~食堂』みたいな本や映画が微妙に流行っているではありませんか。

食べる「堂」っていうのがいいんだよね。
少し古くさいけれど、空間性がある。

食べる空間って大事だよね。
でも、その話は長くなるからやめる。

消えたかつカレーの話はこれでおしまい。

(あんまりオチがないわりに長過ぎた~)






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かつカレー | コメント(0) | トラックバック(0) | 2010/12/23 23:46

男らしい話 消えた~7

だから、この話、こんなにひっぱりたくなかったのよ。

でも、食べ物の話は限りなく細部に潜り込み、拡散して世界とつながり、毛細血管のようにあなたとわたしに張り巡らされる。
まとわりつくこと蜘蛛の糸の如し。
如くと孤独は似ている。



つまり、おいしいかつカレーを食べたかったけど、店が閉店していたって話でしょ?


……と、「つまり」、「結局」、「要する」に、と表現を効率化すれば、どんどん簡単になってしまう。

「食べた。腹いっぱい。カロリーと栄養とれた。おしまい」

でいい。

もっと簡略化したら、

「食った。うまかった」

で、いい。
もっと簡略化すれば

「喰った(ゲップ)」

これが最も男らしい。

食は語れば語るほど男らしくなくなるのである。

プルーストの大長編『失われたときを求めて』は読んだことはないし、これからも読むことはないと思うが、紅茶とマドレーヌに始まるというではないか。
紅茶とマドレーヌであれば、かつカレーだって遜色あるまい。

あなたはどっちを選ぶ? 「紅茶とマドレーヌ」と「かつカレー」だったら?

男らしいというのは、つまり、戦争に行くとか、ハードな仕事に行くとかいうことであろう。
他のことは些事である、というのが男らしさである。

そういう男らしさというのは、一見正面から見ると強そうだけれども、横からみると、意外に女々しくもろもろだったりする。
男らしさの奥底には女らしさがあるし、女らしさの奥には男らしさがあって、なかなかつかみにくい。

日本はもうすぐ戦争を始めるような気もするので、いつまで男らしくないことを書いていられるかわからない。

というわけで、僕は今のうちに失われたかつカレーについて、最後まで書いておこうと思うのだった。





かつカレー | コメント(2) | トラックバック(0) | 2010/12/16 16:25

揚げ物の法則 消えた~6

揚げ物には、たった二つ、立田揚げ。

……ではない、たった二つ、法則がある。

一つは当たり前過ぎて盲点となっている法則である。

揚げ物の法則1

揚げるとたいていのものはウマい!



なんということでしょう。

これは煮物、焼き物には通用しないが故に揚げ物の法則なのです。

豚や鶏肉などもちろん揚げてうまい。
牛カツも量が多いと、やや味に飽きますけれど、うまいものです。
いわし、かき、あじ、などの魚介類もウマい。
野菜も天ぷらにしてうまいでしょう。

揚げてどうなの? と疑問なものをあげると、白菜やほうれん草などの葉もの、大根などが思いつきます。
しかし、その領域は狭いものです。
野菜はチップスで食べることがあるし、揚げてうまくないかどうかはやってみないとわからない。

大根は、天ぷらのときおろしにするから揚げないだけで、たぶんうまいのです。
それはかぶを揚げたときのことを想像してみればわかる。
ほっくらと甘みが出るのです。

ということで皆様、揚げ物の法則に納得いただけたことと思います。

そこで、揚げ物の第2法則。

揚げ物は油が新しいことが肝心!






じつはこれは第一法則に先立つ法則ですね。
油が古いと、第一法則は成り立たなくなります。


そして、僕がかつカレーを食べたいと思った『キッチン遊々』は、いつも油がすごくよかったのです。

(やっと話の本筋に戻れた……)
かつカレー | コメント(0) | トラックバック(0) | 2010/12/13 19:25

かつカレーの法則 消えた~5

かつカレーの本質はこういうことである。


とんかつ=うまい
カレー=うまい

かつカレーの法則

とんかつ+カレー=超うれしい!


ここにおいて、カレーに合うかつとか、かつに合うカレーとか、そういう小賢しいことは考える必要がない。

出会い頭。

長島のホームランのように、ただそこでパツンと出会う。

実際、すぐれた、かつカレーほど、出会いの必然性がない。

かつはカレーまみれにせずに、ソースをかけてご飯を食べてみたいと思う。

実際、かつをカレーまみれにする前に、ご飯と白いご飯だけで食べてみることがある。

またカレーも全然かつの食感とは合わない。

カレーの具というのは、みんなトロトロに柔らかいのが尊ばれるわけで、とんかつのカリカリした食感はあまり溶け合わない。

ということで

かつカレーの第2法則

とんかつとカレーは合わない!


なんと恐ろしい断言であろうか。

最近、ハンバーグカレーというメニューも増殖しているが、これも合わないのだ。

しかし、とんかつとカレーほどきっぱりと合わないのではないところが、情けない限りだ。


かつとカレー、これほど合わない料理はない。
しかし、なんと魅力的なことか。

(続く)

かつカレー | コメント(0) | トラックバック(0) | 2010/12/06 12:41

消えた かつカレー その3

そこで、僕はかつカレーなら、すぐそばにあそこがあるではないか、と思ったのだ。

外見や、内装は何か公共施設の食堂みたいだけど、ボリュームたっぷりの『キッチン遊々』である。
ところがシャッターが下りて、不動産屋の張り紙が……。
いつのまにかなくなっていた!
閉店や移転の挨拶もない。

ずいぶんご無沙汰していたのは事実だが、有力な選択肢をちとショック。
最近松屋によく行くようになった分、シャッターに気づかずに通り過ぎていたのだ。

かつ丼は、かつの厚みではないと僕は思う。
しかし、かつカレーは、かつの厚みはたいへん重要だ。
かつカレーには、何か「無造作に」という感じが必要だ。


(つづく)
かつカレー | コメント(0) | トラックバック(0) | 2010/12/03 14:52
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